教育・研究

経済学部教員コラム vol.49

2014.09.29 経営学科 高橋 公夫

「経営学史学会全国大会を開催しました」

5月16日から18日にかけて、金沢八景キャンパス・フォーサイト21において、経営学史学会第22回全国大会を開催しました。(経営学史学会ホームページ http://keieigakusi.info)

 

「経営学史学会」とは難しそうな名前ですが、経営学の歴史を研究する人たちの団体です。「学史」つまり学問の歴史を対象とした学問ですから、難しく感じるのは仕方ないところです。すなわち「経営学史」とは、テーラー、ファヨール、バーナード、サイモン、ドラッカーなどの経営学理論を現実との関連から研究する学問です。経済学には「経済学史」があり、アダム・スミス、リカード、マルクス、ケインズ、ハイエクなどの理論を研究します。本経済学部においては、伝統的に定評のある分野でした。

 

経営学は20世紀初頭の発祥ですから、18世紀の後半に成立した経済学の歴史からすると半分の歴史しかありません。しかし、新しいだけに問題とすべき課題はより現代的であるということが出来ます。特にテーラーらの古典理論に対して現代理論とされるバーナード以降の経営学の発展は、情報化やグローバル化などのより流動的・動態的となった経営環境に戦略的に対応する基礎理論を提供しました。なかでもサイモンはウィリアムソンなどの新制度派経済学者にも大きな影響を与え、経済学も現代のシステム化された経済を考える場合には経営学的知識を必要とするとともに、それが経営学にも影響を与えています。そうした学問の影響関係はそれ自体が歴史であるということが出来ますが、学史においては特に系譜性ということを言います。つまり学問はあくまでも現実の経済や経営を問題としますが、学問の歴史である学史は現実の実証的な分析や理論化をするというだけではなく、その学問の発祥と発展における独自の系譜性と画期性を問題とします。そこに独特の認識の論理があるということが出来ます。

 

さて、先の全国大会の統一論題は「現代経営学の潮流と限界―これからの経営学—」というものでしたが、私はその基調報告を担当しました。取り上げた「現代経営学の潮流」とは、1.新制度派の経営学、2.経営戦略論、3.非論理的知の組織論、4.ヒューマン・リソース・マネジメント、の4つでしたが、私はいずれもバーナード・サイモン理論の具体化として展開されたものであり、その背景には産業社会から知識社会へという画期的な時代の変化があって、今やかかる潮流は新たな検討段階に入ったのではないかという問題提起をしました。

 

難しい話はともかくとして、当日は五月晴れのさわやかな三日間で、本学に来られた他大学の先生方からは「きれいないいキャンパスですね」というお褒めの言葉をいただきました。私には、普段見慣れたキャンパスがなんだかありがたいもののように思われました。協力いただいた大学の各部署の方々、一緒にホスト役を引き受けていただいた先生方、およびお手伝いをしてくれた学生たちには本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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