教育・研究

布能 英一郎

氏 名 布能 英一郎 (ふのう・えいいちろう)
職 名 教授
主要担当 情報処理概論
研究テーマ Missing,Censored,Poolingを伴うサンプリングの下での数理統計学
許容的推定量の証明方法の研究
完備性定理を用いた非許容性証明方法の研究
Katzの推定量に関する研究
Worcester’s log-linear modelの研究
マルコフチェインの応用に関する研究
その他担当科目 ゼミナール
研究内容 現在研究中の内容を中心に記載する:
(a) 統計的決定理論( Statistical decision theory)に関する広範囲な研究、特に完備性定理、ベイズ統計学、更には逐次決定解析の分野も含めた研究。これまでは、損失関数を自乗の場合に限り、離散分布での許容性に限っていた傾向があった。このような狭い範囲にとどまらず、統計的決定理論のいろいろな話題に取り組んでいる。
(b) Bradley-Terry モデルを用いた「直接対決のない場合の強さの比較」それから派生して「合併の効果」: これは、二人ずつの勝敗が得られた全体で n人のデ-タから三すくみ状態がなく、各プレ-ヤ-が一次元の量で比較できるとのモデルで、このモデルの下での最尤推定量や仮説検定が知られている。さて、Bradley-Terry モデルは直接対決のない(例えば大相撲の同部屋対決がない)場合でも使える。これを利用して、合併(大相撲での例では二子山部屋と藤島部屋の合併)により直接対決がより少なくなる効果を調べることができると予測している。
(c) 対数線形模型に関する研究: 対数線形模型は、分散分析の離散分布バージョンからスタートしたので、非階層構造を持つ場合やパラメータの上乗せ方法によるモデリングが余り見られなかった。非階層構造を持つ場合やパラメータの上乗せ方法によるモデリングの研究を積極的に行っている。
ゼミテーマ ゲ-ムと情報の決定分析
情報決定分析( decision science ) は、ゲ-ムの理論、数理統計学、情報理論が融合して誕生した学問である。最初は理論的、数学的であったが、近年は社会科学全般ばかりか人文科学の分野にも応用されている。本ゼミでは理論的部分は内容の理解にとどめ、実例を中心に学ぶ。
実例 (1) 認知地図作成による現状分析と問題解決
現実に直面する問題に対し、その領域で人が認知する概念を取り出し、原因となる概念と結果となる概念を矢印で結ぶ。 こうしてできた図を、認知地図という。さて、認知地図には、時としてサイクルが生じる。これは、たとえば、概念Aが原因で概念Bが生じ、概念Bが原因で概念Cが生じ、続いて概念Cが原因で概念Aが生じるといった事で、いわば原因・結果が堂々めぐりをしている状況を指す。これだと問題解決にどこから手をつけたら良いかわからないので、認知地図のサイクルを「最適な方法」で切断する必要がある。この手法の応用ちして、次のような事例がある。某商店街の活性化の為に、現状の問題点を調べて認知地図を作成た。認知地図上に現れたサイクルを切断することで、原因と結果の関係が樹木構造で示すことができた。この樹木構造による原因と結果との関係から、問題解決の為の提言が目標体系図の形で示すことができた。
実例 (2) 囚人のジレンマ(非零和ゲ-ム)による社会分析
1993年1月6日、日本新聞協会は報道自粛申し合わせ協定を解除し、皇太子妃「雅子さん」内定を報道した。1992年末に数社のメディアは内定を察知し、自粛の目的は達せられたとの判断に傾きつつあった社もあった。しかしこうした社でさえ、「自粛の目的は達せられたのだから報道自粛申し合わせ協定解除をしようと他社に働きかけることは極めてむずかしかった」(1月8日朝日新聞の記事)。これは、もし、内定を察知していない報道機関があったなら、自粛申し合わせ解除を申し出る事が手の内を明かす事、すなわち、知らない社に多大の利益を与える事になるからである。その為、日本の報道機関はジレンマに陥り、ワシントンポスト紙による報道があるまで、報道機関全体の利益(早く申し合わせ解除を行って報道する)よりも個々の利益を守る(知らない社に多大の利益を与えるのを防ぐ)に終始したのだった。もっと一般に、社会の構成員が個々の利益を優先し、全体の利益をないがしろにした為、「全体が協力していれば良かったのに」と後で後悔するような状況を、囚人のジレンマという。本ゼミでは、新聞記事の中から、囚人のジレンマを多く見つけ出すことを行っている。
趣味 学問・教育・大学運営以外の趣味はない
研究室 経済学館407号室
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