教育・研究

齋藤 仁

氏 名 齋藤 仁 (さいとう ひとし)
職 名 准教授
主要担当 地理学,自然地理学1・2
研究テーマ 湿潤変動帯における斜面崩壊の発生と地形・地質,降水量とに関する地理情報学的研究
UAV(ドローン) とSfM 多視点ステレオ写真測量を用いた高精細地形解析
その他担当科目 ゼミナール
研究内容  いつ,どこで,どのような規模の斜面崩壊が発生するかを予測するための基礎研究として,地理情報学的な分析により,日本列島における斜面崩壊の発生と地形・地質(素因)および降雨イベント(誘因)との関係を広域的に研究しています.以下に,紹介します.


 ● 九州山地の市房山を対象に,森林の皆伐が斜面崩壊の発生に与えた影響を,降雨量との関係から分析しました.その結果,皆伐後に斜面崩壊が発生する基準降雨量は,皆伐前および非伐採域と比較して,半分程度に低下したことが明らかになりました(Saito et al., 2017, Geomorphology).


 ● 近年,小型の無人航空機(UAV,ドローン)とSfM多視点ステレオ写真測量により解像度1 m以下の高精細な空撮写真と地形データの取得が可能になりました.本研究では,これらの技術を表層崩壊地の地形解析に応用しました.2012年7月九州北部豪雨に伴う阿蘇山での表層崩壊を対象としたところ,この地域での土砂生産量は105 m3/km2 オーダーであり,過去に報告された同地域の表層崩壊事例の土砂生産量よりも10倍程度大きい値であることが明らかになりました(齋藤ほか,2016,地理学評論).


 ● 気象庁による解析雨量(レーダー・アメダス解析雨量)を用いて,日本列島の確率降水量と確率土壌雨量指数を5 kmグリッドで作成しました.日本列島における再現期間50年の1時間確率降水量は17.0~158.0 mm/hであり,再現期間50年の確率土壌雨量指数は82.1~638.6 であることが明らかとなりました(Saito and Matsuyama, 2015, SOLA).


 ● 日本列島で発生した4,744件の斜面崩壊と降雨量との関係を分析しました.その結果,降雨量が増加すると,斜面崩壊の発生頻度は非線形で増加していました.特に,累積雨量が250 mm,最大時間雨量が35 mm/h,平均雨量強度が4 mm/h を超える降雨イベントでは,より規模の大きな斜面崩壊が発生したことが明らかになりました.その一方で,最も頻度が高い降雨イベント,および最も極端な降雨イベントにおいて,最大規模の斜面崩壊が発生しているわけではありませんでした.この結果は,斜面崩壊の頻度と総規模を最大にする,最も効果的な雨量の存在を示唆しています(Saito et al., 2014, Geology).


ゼミテーマ  近年,ユネスコ世界遺産やジオパークといった,地域の自然や文化への注目が高まっています.また,日本列島ではこれまでに多数の自然災害が発生してきました.日本列島に暮らす私たちは,地域の自然や文化,その歴史的背景などについて正しく理解し,科学的に洞察することが重要と言えます.本ゼミでは,地理学や地理情報学的手法を用いて,地域の自然や文化について様々な視点から研究します.
趣味 アウトドアスポーツ
研究室 経済学館601号室
ホームページ
アドレス
http://www.csis.u-tokyo.ac.jp/~saito/
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