Column

経済学部教員コラム vol.50

経済学部教員コラム vol.50

内藤 幹子

「バプテスト」って何だ?

はじめまして、本年度より経済学部でキリスト教関連科目やゼミナールを担当させて頂くことになりました内藤幹子(ないとう みきこ)です。大学宗教主事としても働いておりますので、授業以外のところでもお目にかかる機会があるかも知れません。大学の仕事のほかには、新宿区にあります目白ヶ丘教会(日本バプテスト連盟)の協力牧師をしています。よく、建築関連の方たちが見学に来る、古く美しい礼拝堂のある教会です。目白のほうにお立ち寄りの際、ぶらりと見学にきてください。

 皆さんは関東学院がキリスト教系の学校であることはご存知でしょう。しかし、もっと細かいことを言って、「バプテスト」という教派の神学校がその前身だった、ということはあまり知られていないかもしれません。そもそも、日本で「バプテスト」なんていう固有名詞がほとんど知られていないからです(「バスケット」「ブタペスト」などと間違えて表記されることがある)。わたしはバプテストの教会に生きる教会人でありつつ、特にドイツ・バプテストの歴史と神学、教会に関心をもって研究活動をしています。

 バプテストのルーツは、英国国教会における改革をさらに徹底させようとしたピューリタンの中から、「もっと徹底的に!」といって飛び出してきたグループにあります。既存の制度や慣習にとらわれず、聖書に聴き、互いに言葉を交わし、「信仰とは、礼拝とは、教会とは、どのようなものであったらよいのか」と問い続け、悩み続けて歩んできたバプテストは、豊かな自由さと、それゆえの困難を担い続けてきました。そのユニークさに注目しつつ、また自分自身も「バプテストとして生きるとはどういうことなのか(しかもこの日本で)」と問い続けながら、関東学院で与えられた生活をこれからも一歩一歩進んでゆきたいと願っています。

(わたしの行っている教会の鐘。鳴るのか??)