Column

経済学部教員コラム vol.100

経済学部教員コラム vol.100

荊 紅涛

映画と異文化コミュニケーション

私の専門は異文化コミュニケーションです。ゼミでは異文化コミュニケーション、英語教育、異文化間教育などを教えています。最近数年間、コロナの影響で海外留学も中止され、円安と世界的な物価高の影響もあって海外旅行や留学も難しくなりました。異文化体験などの活動は学内だけに限られています。

今年5月は学部のゼミナール活動企画として、基礎ゼミ8人と専門ゼミ7人が映画館で映画鑑賞を行いました。これは学生の異文化コミュニケーション能力の養成に役立つものです。ティ・ジョイ (T・JOY) NEWoMan横浜で「青春18×2 君へと続く道 SEISHUN18X2」という映画を見ました。映画の内容は藤井道人監督・脚本の日台合作ラブストーリーです。ジミー・ライの紀行エッセイ「青春18×2 日本漫車流浪記」を映画化したもので、18年前の台湾と現在の日本を舞台に、国境と時を超えた初恋の記憶をエモーショナルに描いています。

鑑賞後、学生たちは感想文を書く課題を出され、その感想が集まりました。主人公が言語や文化の違いを超えてコミュニケーションが取れることの素晴らしさを実感したという声が多くありました。

また、主人公が台湾で素晴らしい仲間と過ごす姿に触発され、海外旅行への関心が高まったという意見も目立ちました。

基礎ゼミナール
専門ゼミナール3年生と4年生

さらに、国際的な文化の違いと共通点、特に人の心の温かさに感銘を受けたという意見も多く寄せられました。学生たちは、この映画を通じて人間の尊さや旅の意義について深く考えさせられたようです。

また、映画鑑賞後のゼミ交流会(食事会)では、普段話す機会のない上級生と深い交流ができたことを喜ぶ声が聞かれ、楽しい時間を過ごしたようです。 映画と交流会を通じて、学生たちは友情や旅の魅力、そして異文化コミュニケーションの価値を再認識しました。

本企画を通じて、ゼミナールで学んだ語学力、コミュニケーション・スタイル、文化、非言語コミュニケーション、価値観、偏見とステレオタイプ、異文化適応などの異文化コミュニケーションの理論を深く理解することができました。