経済学部教員コラム vol.11
「経済学部のFD活動」
今回のコラムでは経済学部のFD活動について報告したいと思います。そもそもFD活動とはどのような活動を意味するのでしょうか。FDはFaculty Development の頭2文字であり、直訳すると「大学教員の才能開発」となりますが、一般的には「教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組の総称」(2005年1月の中央教育審議会「我が国の高等教育の将来像」答申より)を意味します。
これまで本学部では、学生による授業改善アンケートおよび教員相互の授業参観の実施、1年次生向けの「基礎・プレゼミナール」の授業方法に関する研究会の開催等のFD活動を積極的に展開してきました。そして昨年4月より関東学院改革推進5カ年計画支援事業の一環として、1年次生向け科目である「経済・経営学入門」の再検討を通じたFD活動の推進を開始しました。この活動の達成目標および見込まれる効果は次のとおりです。
① 経済学科の教員が「経済社会の変容」「市場・価格」「国民経済」「国際経済」の4分野、経営学科の教員が「経営」「商学」「会計」「情報」の4分野にそれぞれ分かれて、各分野の基本かつ重要事項を確認する。
② ①で確認した事項の効果的な授業方法を1年次生の目線に立って検討する。
③ ②の検討を踏まえた効果的なテキストを1年次生の目線に立って開発する。
④ 各分野で同一の試験問題を作成し、各教員が自らの教育成果を客観的かつ相対的に確認する。
これらの目標が達成できれば、大学の専門科目であっても小・中・高等学校におけるものと同様の統一した指導要領が作成可能になり、各教員のFD活動が推進されることが見込まれます。また昨年の秋以降、上記と同様の活動を意欲的に行っている他大学の教員を各分野で招聘しつつ、各教員間で積極的に意見交換を行っています。
今後の活動としましては、今春より新テキストの執筆を開始し、今秋以降に推敲を重ねていきます。そして2015年度以降の「経済・経営学入門」において、新テキストを用いてより質の高い授業を実践していきます。
(経済学科 吟谷 泰裕)