Column

経済学部教員コラム vol.39

経済学部教員コラム vol.39

吉田 千鶴

「公開講演会で講演をしました」

2014年12月8日、公益財団法人家計経済研究所 第50回公開講演会「共働きの幸せなかたち」において、「共働き夫婦の家計と幸福感」というタイトルで講演をしました。

マスコミの方、一般の方、研究者の方、様々な方がいらしていました。
講演の内容は、家計経済研究所家計経済研究所の2014年「共働き世帯の調査」のデータを分析した結果です。この調査は、共働き夫婦の家計や資産についての情報を集めることを目的として、妻が35~49歳で、東京から70Km圏内(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)に在住している共働きの妻または夫を対象とし、登録モニターに対するインターネット調査として行われました。

分析の結果からいえることの抜粋をあげると、以下です。
①子供数は、妻の幸福感と関係があるが、夫の幸福感とは関係がみられない。
②子供がいる場合に、妻の幸福感は低い。
③世帯収入が高いと、夫と妻、両者の幸福感が高い。
④生活や夫婦関係の幸福感について、本人の余暇時間は、妻の場合にのみ関係があり、長いほど幸福感は高い。
⑤夫婦関係に関する幸福感は、男女とも、自身と配偶者の家事・育児時間と関係がある。
⑥夫婦関係に関する幸福感では、自身の家事・育児時間が短い方が、夫と妻の両者の幸福感が高くなる。配偶者の家事・育児時間が長い方が、夫の幸福感が高くなる。一方、夫の家事・育児時間がある水準を超えて長くなると、妻の幸福感は逆に低くなる。