Column

経済学部教員コラム vol.54

経済学部教員コラム vol.54

鴨野 洋一郎

「ヨーロッパの歴史」を学ぶ

「経済史」を担当している鴨野です。
私の専門ゼミナールでは、「ヨーロッパの歴史」というテーマでゼミ生が勉強を進めています。まず2年の秋学期は、一つのテキストを全員で読みながら、レジュメを使った発表の仕方や、発表にたいする反応の仕方などを学びます。はじめはみなさん緊張した面持ちで発表していますが、回が進むにつれて発表の雰囲気にも慣れてくるようです。
 
3年の春学期からは、ゼミ生それぞれが決めたテーマに沿った勉強を進めます。最終的には卒業論文のテーマになることを念頭においてテーマを決めてもらいます。これまでゼミ生が選んだテーマは多岐にわたります。たとえば、17世紀にロンドンで起こった大火、ユーゴスラヴィアの歴史、ロマネスクやゴシックといったヨーロッパの建築様式、「バブル」の歴史、イングランドの形成、産業革命、パスタの歴史、スペイン音楽の歴史、サッカーの歴史、などなど。テーマについては、ヨーロッパの歴史に関われば自由に選んでよいということにしています。ただ経済学部のゼミですので、経済的側面から見るという姿勢も身につけてほしいと思っています。どのような歴史であっても、経済は切っても切り離せないものなのです。なお相談によっては、ヨーロッパ以外の歴史をテーマにすることもできます。日本への鉄砲の伝来をテーマに勉強しているゼミ生もいます。これだけいろいろなテーマでゼミ生は勉強しているので、ゼミナールの発表は私にとっても面白い発見であふれています。

今年度から始まるゼミナールに応募してくれた学生たちも、選考面接では勉強したいテーマをいろいろ語ってくれました。新しいゼミ生もまたそれぞれのテーマで充実した勉強を進めていけるよう願っています。