Column

経済学部教員コラム vol.55

経済学部教員コラム vol.55

水谷 文宣

アメリカの会計学

会計学教員の水谷文宣です。
 ほとんどの日本人会計学者とは異なり、僕の主要所属学会は日本会計研究学会ではなくアメリカ会計学会です。アメリカは会計学の先進地であり、良質な書籍や論文が多数発行されています。和訳が出ているアメリカの会計学の書籍には『アンソニー会計学入門』などお勧めできるものが複数あります。とはいえ、和訳が出ているアメリカの書籍は限られますので、本格的に会計学を学びたい学生の皆様には英語力を身につけることをお勧めします。またアメリカの会計学にはある程度応用的な数学の知識が活用されていますので、統計学なども学習しておきましょう。
 このように会計学の学習には、会計そのもの以外の科目も実は役に立ちますので1年生から授業に熱心に取り組んでくださいね。

そしてアメリカの会計学を学べば日本の会計学を絶対視しなくなることでしょう。日本の会計学界で言われていることを直ちに正解であると鵜呑みにせずにすむようになります。会計学以外の学術領域にも言えることですが、アメリカの書籍や論文の多くは感情論ではなく理性に基づいています。理性に基づいていてこそ真理に近づくことができ、そして学問というものは本来真理を探究するものです。また真理は国によって変わることはありません。
 さらにキリスト教では真理の探究に価値を認めていますから、キリスト教主義の本学の学生の皆様は是非真理の探究を心掛けてください。