Column

経済学部教員コラム vol.74

経済学部教員コラム vol.74

望月 正光

「楽しい大学生活の方法:卒業生からのアドバイス」

 望月ゼミでは毎年卒業にあたって「望月ゼミナール卒業論文集」を発行してきました。内容は、ゼミ活動記録、卒業論文、インター大会(日本学生経済ゼミナール全国大会)報告書などです。その中で、ゼミ生が大学生活の思い出を語る「大学生活を振り返って」が収録されています。これまで1期~27期生まで全員の振り返りを集計すると、大学生活を楽しく過ごすための方法が見えてくるようです。卒業生のアドバイスとして参考にしてください。

  

 卒業生のアドバイスの中から主要なものを挙げると、おおよそ5つです。①友人(友達)、②部・サークル活動、③アルバイト、④ゼミナール、⑤就職活動が重要と指摘されています。

まず、第1に①友人(友達)です、これはほとんどのゼミ生が挙げています。部活動やサークル活動での仲間から友人を得ることが最も多いようですが、同じようにゼミナールの同期生から友人関係を築くことも多いようです。もちろんこれ以外でも同じ語学クラスや講義受講生間での関係から友人となる場合もあるようです。なかには、新入生の健康診断で前後に並んだ関係からグループになって友達になったケースもありました。いずれにしても、このようにして友人(友達)を得たことから日々の学生生活が広がりのあるものとなり、楽しい学生生活になったと語っています。そのためには、自分から一言挨拶を交わすことが大切のようです。

 次に、②部・サークル活動です。もちろんこの活動は入部したものしか挙げていませんが、それでも学生生活を豊かにしたことは間違いないようです。入学時にいくつかの部・サークルを選んで、その中で自分に合う部・サークルに加入するのが一般的です。部・サークルでの練習や合宿はとても思い出深いものになっているようです。

 第3に挙げられているのが、③アルバイトです。ほとんどの卒業生がアルバイトを経験していて、学生生活を支える重要な活動となっています。アルバイトで得た収入は学生生活の主要な資金となっていて、友人との付き合いや部・サークル活動資金となっているようです。また、アルバイトを経験したことから、社会で働くことの大切さや苦労を実体験して、両親からの仕送りのありがたさを実感するようです。

 第4に挙げられているのが、④ゼミナール活動です。経済学部や経営学部の学生にとっての学びの中心が、ゼミナール活動にあることは言うまでもないようです。卒業生は、2年次からのゼミ選択で悩み、先輩や部・サークル仲間からの口コミで最終的に決めているようです。それぞれのゼミの特徴によってゼミ活動が異なっているので、4年間の学びを考えると大事な選択となっているようです。望月ゼミでは、全国の経済・経営学部のゼミナールとのディベートを行うインター大会に参加していましたので、他大学の学生との交流を通じて地方の学生の実情を理解して、大都市横浜で学んでいることのメリットをあたらめて知る機会になったようです。

 最後に、⑤就職活動です。ゼミ生の多くが実体験を通じて語っているのが、この就職活動です。就職活動への不安はとても大きなもので、入学時から漠然として感じていたものが、2年次後半から3年次前半にかけて実際に目の前に現れてきます。しかし、このための事前準備をしている学生はほんの僅かで、多くの学生は何をすればよいか迷ってしまいます。この対策を大学の就職支援活動に参加することによって準備を進めればよいのですが、第1歩が踏み出せないようです。したがって、就職活動に熱心な指導教授のゼミに入るとゼミ全体で取り組みますので最も遅い学生でも最後までついてきますので、何とか内定に届くことが出来るようです。それゆえ、卒業生のアドバイスによると、④ゼミナールと⑤就職活動はセットで考えることが大事だと語っています。

 以上、卒業論文集の中の「大学生活を振り返って」から得られた卒業生の声を集めて、大学生活を楽しくするためのアドバイスとしました。これからの大学生活を実りのあるものにするために、参考にしてくれれば幸いです。